のぐち英一郎の鹿児島ガイド #2 「県職員1000人の上海研修派遣事件の解説」

前回ののぐち英一郎の鹿児島ガイド、好評いただいておりまして何よりです。
また、こうやって政治のことに興味を持ってもらえるのは、本当に嬉しいですね。

さて、今日のガイドは、全国ニュースにもなり、良い意味でも悪い意味でも鹿児島の知名度を上げた、
「公費で県庁職員1000人、上海派遣」について、です。


「県職員1000人の上海研修派遣事件」

さっそくですが、鹿児島県には、複数の会社による海外定期路線があります。県として、そういうところには一定額の補助金を出していまして、どうやら3社ほどに出しているようですが、その数字は表に出せないとのことです。

一定の交流促進であったり、お互いの平和な関係のために
一定額を出すことに、わたしは反対ではありません。

ところが、そのうちの一社、

中国東方航空という、中国最大手の鹿児島-上海間路線が、
搭乗率30%を切った、というのが今回の発端です。

ちなみに、一般的に国際的な定期便は、「搭乗率 / 50%以上」が路線維持のために必要なんです。

そう考えると、3割を切るというのは、
ずいぶん厳しい状況だということになりますね。

まあ、思ってたより毎回2割収入が少ないってことは、
結構なことですよね。

もちろん、採算の取れない路線は廃線となります。
ところが、今年度に入ってから伊藤知事は、

「県の職員1000人を、全額公費で上海に派遣をする」

と発表しました。


その狙いは、事業として
「研修目的で職員を上海に派遣して、上海路線の搭乗率をあげる」
ということです。その額は、少なく見積もっても一億円

これは、県政のことなので鹿児島市議会であつかう、という話ではないのですが、

県庁の方々は、この間、給与など削減されてきている経過があります。それについて、伊藤知事のお話を総合すると、

今までの給与の減額分を、今回の研修を通してリターンする

という考えもあるとのこと。

この発想は、一般の感覚にそぐわないんじゃないか?と
わたしは思います。

必要があると考えて減額していたわけですよね。
それを再配分する意味というのは、伊藤さんが誰の方を向いてるか、ってことを示しますね。
市民なのか、周りの関係者なのか。


あとは定期航路の維持方法であったり、中国・上海との友好交流を深めるというのであれば、有効性や継続性がある方法は他にもあるのでは?とも思えるのです。

たとえばわたしは、過去に鹿児島市にて、

この人は環境政策の中心だ、というような若手の生え抜きを数人、環境先進都市に、一定期間海外に派遣する、ということも必要な事業ではないか、ということを言ったこともあるくらいなんです。

行政マンが、先進地を勉強したりするということは、人材をどんどん育てるためにも、これからも鹿児島市がしっかり続くためにも、とても大事だと考えます。

ただ、その考えとも、今回の伊藤知事の事業は相容れませんでした。
わたしは、本当にタダの無駄遣いだな、と思いました。

タダで行かせるだけに、タダの無駄遣い、ですな。

そうこうするうちに、市民の方から、
「この無駄遣いはあんまりだから、野口さん、止めるために何か一緒にやろうや」というお話も出てきました。

なのでわたしは、反対署名のお手伝いをしました。


今回は、「上海派遣問題」と「ドルフィンポートの前倒し撤去の補償金問題」の、両方をひとつの署名用紙で取りました。
また、「ドルフィンポートへの体育館建設に反対する」という署名のお手伝いも、名山堀にあるバール、「エルマリノ」の方を中心にやりました。


こういった勢いのある県民の反対世論を受けて、
・派遣の規模は 1000人から300人に縮小
・予算は、1億2千万円から3300万円に縮小
というところまでは、県民みなさんの力で県知事を動かすことができました。

その上でさらに、監査請求も行いました。

(次ページ、監査請求について、)